Monday, March 27, 2017 5:44 PM

震災復興の思い、歌声に 福島の若者がコンサート

 合唱が盛んな福島の若手育成のため、オーストリアに派遣された福島県合唱連盟の青少年選抜合唱団が27日、同国西部にある作曲家モーツァルトの故郷ザルツブルクでコンサートを開いた。東日本大震災からの復興と支援への感謝の思いも込めた美しい歌声に約90人の聴衆が聞き入った。

 同合唱連盟の創立70周年を記念する海外派遣事業で、福島民報社が共催。16〜28歳の35人と指導者が参加。モーツァルト一家も訪れたミラベル宮殿にある「大理石の間」で、オーストリアの作曲家ブルックナーの「アベ・マリア」など宗教曲のほか、「赤とんぼ」など日本の曲を歌い上げた。

 合唱後、聴衆は総立ちで大拍手。震災時に通っていた郡山市の高校が仮設住宅になった会津美里町の教員三浦唯さん(23)は「(被災地の)若者の合唱団が元気に、明るく、前向きに音楽に取り組めていると世界に発信したかった」と話した。(共同)