Tuesday, March 28, 2017 10:41 AM

「交換」履行に障害か マレーシアと北朝鮮

 北朝鮮の金正男氏殺害事件で、マレーシア政府当局者は28日、北朝鮮との交渉に関し「今のところ声明を発表する予定はない」と明らかにした。両政府は北朝鮮に足止めされているマレーシア人と、正男氏の遺体や容疑者らの「交換」で合意したと伝えられたが、履行に障害が生じているとの見方が広がっている。

 マレーシアのスブラマニアム保健相は28日、遺体は依然クアラルンプールの病院に安置されていると述べた。複数の関係者によると、遺体は27日に空港に移され、北京行きマレーシア航空機の搭乗者リストに「交換」対象の容疑者らの名前があったという。

 声明の発表予定はマレーシアのザヒド副首相が26日に明らかにした。同国の中国語紙、中国報(電子版)は27日、「両政府が事件を巡る協議で合意」と報道。マレーシア側が北朝鮮にいるマレーシア人9人の救出のため、遺体や容疑者らの引き渡しを認めると回答したという内容だった。(共同)