Tuesday, March 28, 2017 10:43 AM

東芝米原発きょう破産申請 英社株も韓国電に売却か

 経営再建中の東芝の米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)は現地時間の28日(日本時間29日)に取締役会を開き、米連邦破産法11条の適用を申請する方針を決議する見通しだ。即日申請するとみられる。東芝が傘下の英原発事業会社ニュージェネレーションの株式を売却する候補にも、WH支援を打診している韓国政府系の韓国電力が浮上した。東芝は29日に半導体事業の売却先を決める入札の受け付けを締め切る。米原発の巨額損失が招いたグループ再編が一気に動きだす。

 WHの申請方針を把握した東芝が関係者に伝えた。東芝は29日に取締役会を開き承認する。破産法で損失は1兆円規模に上る可能性があり、2017年3月期末は負債が資産を上回る債務超過の額が従来見通しの1500億円から3000億円超に拡大する見込み。30日の臨時株主総会で投資家らに説明し、穴埋めのため半導体事業を分社化する計画の承認を求める。

 WHに対する約8000億円の債務保証や追加で発生する損失を全額負担することで、米原発に債務保証のある米政府や債権者の合意を取り付ける。(共同)