Wednesday, March 29, 2017 11:01 AM

敵基地攻撃能力保有の提言 自民、巡航ミサイル検討を

 自民党安全保障調査会は29日、国防部会との合同会議を党本部で開き、北朝鮮に対処するための弾道ミサイル防衛(BMD)に関する政府への提言を了承した。巡航ミサイルなどにより発射拠点を破壊する敵基地攻撃能力の保有の早急な検討を要請。複数の弾道ミサイルが同時発射される事態も想定した日本全土を防衛可能なBMD体制の確立を求めた。

 提言検討チーム座長の小野寺五典元防衛相は会議後の記者会見で、敵基地攻撃能力に関し「先制攻撃のことではなく、わが国の防衛のために反撃する能力だ」と強調。「2発目の攻撃をさせないため、相手を無力化するのは当然、自衛の範囲だ」と述べた。近く提言を安倍晋三首相に渡す。

 菅義偉官房長官は会見で「安全保障環境が厳しくなる中、いかなる事態でも国民の生命を守るのは政府の責務だ。提言を頂けば、しっかり受け止めたい」と述べた。(共同)