Wednesday, March 29, 2017 11:01 AM

ガードナー賞に遠藤氏 スタチン発見で

 医学の分野で重要な発見をした科学者をたたえるカナダ・ガードナー賞の今年の受賞者に遠藤章・東京農工大特別栄誉教授(83)が選ばれた。ガードナー財団が28日に発表した。

 遠藤氏は製薬会社三共(現・第一三共)の研究員時代に青カビの培養液中から、体内でのコレステロール合成に関係する酵素を阻害する物質「スタチン」を発見。血中のコレステロールを劇的に低下させる効果がある高脂血症薬の開発につなげた。財団は「心臓病の予防や治療に革命をもたらした」と評価した。

 ガードナー賞は、生物医学の研究者を対象とした国際賞や、世界の保健分野における顕著な成果をたたえる国際保健賞などがあり、医学の分野で最も権威ある賞の一つとして知られる。遠藤氏は国際賞に選ばれた。(共同)