Wednesday, March 29, 2017 11:04 AM

進出企業、影響警戒 英離脱、EUとの交渉注視

 英国による欧州連合(EU)への離脱通知について、金融機関や製造業など日本の進出企業は交渉の行方を注視し、影響が出ないか警戒を強めている。経済産業省は29日、大手企業の幹部を集めて官民で意見交換し、世耕弘成経産相が「ビジネスに多大な影響がある。(英国への)さまざまな働き掛けが不可欠だ」と指摘した。

 離脱交渉の問題点や、スケジュールなどが説明され、参加した企業の幹部は終了後に「英国頼みだった欧州の展開を組み立て直す必要があるかもしれない」(製造業)と話した。

 多くの大手金融機関が、ロンドンの金融街「シティー」に欧州拠点を持つ。しかしEU全域で自由に営業できる「単一パスポート」制度の免許を英国で取得した場合、離脱後は活用できなくなる公算が大きく、日本の金融機関も英国からの移転が相次ぐ可能性がある。(共同)