Thursday, March 30, 2017 5:47 PM

米債務急増で危機の恐れ トランプ政権をけん制か

 米議会予算局(CBO)は30日、高齢化に伴う社会保障費の膨張により、今後30年間で連邦政府の債務残高が急増し、財政危機を招く恐れがあると警告する報告書を発表した。CBOは超党派の中立的な組織で、トランプ政権が掲げる財政拡大型の経済政策をけん制したとの見方も出そうだ。

 報告書によると、政府機関分を除く債務残高の国内総生産(GDP)に対する比率は、現在の77%から2047年には150%に上昇する。社会保障費の増大などで生じる財政赤字の穴を新たな借金で埋めるため、利払い費も増える。

 米国債の買い手が減って金利が上昇し、財政がさらに悪化する事態が想定されるとし「財政危機のリスクは高まっている」と指摘した。(共同)