Thursday, April 06, 2017 11:04 AM

米政策決定「正常化」も 補佐官が主導権掌握

 トランプ政権で権力闘争が続いている。トランプ氏最側近のバノン首席戦略官兼上級顧問が、外交や軍事の重要政策に関する大統領への助言機関、国家安全保障会議(NSC)の常任メンバーから外れる人事が発令された。バノン氏の影響力をそぎ、外交・安保政策決定の「正常化」を試みるマクマスター大統領補佐官の強い働き掛けが奏功したようだ。同氏がNSCの主導権を掌握したことが鮮明になった。

 NSCの再編を決定した4日付の大統領覚書によると、バノン氏を常任メンバーから除外する代わりに、マクマスター氏に会議開催や議題設定の実権が集中した。マクマスター氏は2月、政権発足前にロシア大使と対ロ政策を協議したとして辞任に追い込まれたフリン氏の後任として、国家安全保障問題担当の大統領補佐官に就任した。

 右翼系ニュースサイトを率いた経験を持ち、強硬なイデオロギーを前面に出すバノン氏は、一部イスラム圏からの入国禁止を決めた大統領令などを主導。マクマスター氏は、関係国と円滑な関係を築く上で障害とみなしていたようだ。(共同)