Friday, April 07, 2017 10:44 AM

高浜再稼働、工程策定へ 関電、クレーン事故で報告

 関西電力は7日、高浜原発(福井県高浜町)で1月に大型クレーンが強風で転倒した事故で、安全管理に関する総点検の結果を県に報告した。関電は3、4号機の運転差し止めの仮処分を取り消した大阪高裁決定を受け、再稼働を進める方針を示しており、課題を一つクリアした形。今後、原子炉への核燃料装填などの具体的な工程の策定を進める。

 司法判断で運転を停止した原発が再稼働する初めてのケース。燃料装填後、1カ月程度で再稼働するとみられるが、関電の豊松秀己副社長は県庁での報告後、記者団の取材に「(装填時期の見通しは)全くない。最終的に県に説明するステップが必要だ」と述べた。

 3、4号機は大阪高裁が3月、運転差し止めを命じた昨年3月の大津地裁決定を取り消し、法的に運転可能となったが、福井県の西川一誠知事は再稼働について「クレーンの問題を含めて判断する」とし、関電の報告が課題となっていた。知事は、改めて県議会などでの地元同意手続きを取る必要はないとの考えも示している。(共同)