Monday, April 10, 2017 10:50 AM

トヨタ米投資13億3000万ドル 大統領歓迎、主力工場刷新

 トヨタ自動車は10日、南部にある主力のケンタッキー工場に13億3000万ドル(約1500億円)を投じ、生産設備を刷新すると発表した。今年初めに打ち出した5カ年の対米投資計画が本格化してきた。トランプ大統領はトヨタに米経済への貢献を求めており、巨額投資で批判や要求をかわしたい思惑がありそうだ。同社は発表資料にトランプ氏の歓迎のコメントを載せる異例の措置を講じた。

 今回の発表は、豊田章男社長が1月に表明した100億ドルに上る今後5年間の米国向け投資計画の一環。部品の共通化などにより効率を高める戦略に工場を対応させる。トヨタは計画表明後、インディアナ州の工場に約6億ドルを投じて増産と新規雇用を実施すると発表していた。

 同社が発表資料に掲載したコメントで、トランプ大統領は「トヨタの投資決定は、私の政権下で経済環境が大きく改善したことをメーカーが確信していることを示している」と強調した。米大統領が日本企業の発表資料にコメントを寄せるのは極めてまれだ。(共同)