Monday, April 10, 2017 6:25 PM

米の保護主義けん制 独やIMF、G20前に

 ドイツのメルケル首相と国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事らは10日、「貿易政策の協力と連携はこれまでになく重要だ」とする共同声明を発表した。7月にドイツ北部ハンブルクで開催される20カ国・地域(G20)首脳会合を前に、議長国ドイツが保護主義を掲げるトランプ政権をけん制した。

 3月にドイツ南西部バーデンバーデンで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議では、これまで声明に盛り込んできた「反保護主義」の記述が米国の反対で見送られた。メルケル氏らは10日の共同声明で「保護主義拡大の傾向を受け、われわれは国際貿易システムを守ることが求められている」と強調した。

 共同声明には世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長や世界銀行のキム総裁、経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長、国際労働機関(ILO)のライダー事務局長も名を連ねた。(共同)