Wednesday, April 12, 2017 11:11 AM

世界経済回復もリスク山積 IMF専務理事が危機感

 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は12日、ベルギーの首都ブリュッセルで講演し、世界経済は回復しているが、保護主義の高まりや政治情勢の不透明感など、景気に冷や水を浴びせかねないリスクが山積しているとの危機感を表明した。

 ラガルド氏は「世界経済の足取りはしっかりしている」と述べ、4月中旬に公表する最新の世界経済見通しで、2017年の世界全体の成長率予想を従来の3.4%から上方修正する可能性を示唆した。

 一方で世界経済には「明らかな下方リスクがある」と強調。具体例として、貿易低迷につながる保護主義の高まりや、欧州での政治の不透明感を挙げた。欧州では5月にフランス大統領選の決選投票、9月にドイツ連邦議会(下院)選がある。(共同)