Wednesday, April 12, 2017 1:24 PM

シリア化学兵器で修正案 安保理決議、ロシア拒否権

 米英仏3カ国は11日までに国連安全保障理事会の全理事国に、シリアでの化学兵器使用を非難し、アサド政権に調査受け入れを迫る修正決議案を配布した。安保理外交筋によると、12日午後(日本時間13日未明)に採決にかける方向で調整が進んでいる。

 インタファクス通信によると、アサド政権の後ろ盾であるロシアのガチロフ外務次官は12日、修正決議案について拒否権を行使する意向を示した。ロシアのリャプコフ外務次官は、決議案は米国のシリア攻撃を正当化するのが狙いだと批判。仮に決議案について話し合うなら、米国の攻撃を国際法違反の侵略行為として非難すべきだと主張した。

 修正案は4日のシリア北西部イドリブ県での空爆を含むシリア国内での化学兵器の使用を「最も強い言葉で非難する」とし、関与した人物に責任を負わせる決意を表明。アサド政権は、化学兵器禁止機関(OPCW)と国連専門家パネルのシリア空軍基地への立ち入りを認める義務などがあるとしている。(共同)