Wednesday, April 12, 2017 5:46 PM

アサド氏の戦争犯罪追及へ 米露信頼関係が悪化

 ティラーソン国務長官は12日、ロシアのラブロフ外相との会談後の共同記者会見で、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したと断じ「時間の経過とともに、アサド大統領らの戦争犯罪を裁くのに十分な証拠が得られる」と述べ、責任を追及する考えを表明した。

 ティラーソン氏は会見冒頭で「両国の信頼関係は低いレベル」と述べ、米露の信頼関係が悪化しているとの認識を示した。しかし、ロシアへの追加制裁の用意はないと言明。ラブロフ氏も関係改善に向け作業部会を設置し、特別代表を任命する意向を示すなど対話を維持することで合意した。

 ティラーソン氏は「アサド政権が化学兵器使用を計画し実行したとの決定的な事実を握っている」と強調。ラブロフ氏は「推定無罪」の原則を尊重し「客観的で公正な調査を要求する」と訴え「米側にも調査を支持する用意があることが分かった」と語った。(共同)