Thursday, April 13, 2017 11:19 AM

北朝鮮がサリン弾保有も 首相、抑止力強化訴え

 安倍晋三首相は13日の参院外交防衛委員会で、北朝鮮について「サリンを(ミサイルの)弾頭に付けて着弾させる能力を既に保有している可能性がある」と述べた。猛毒サリンが使われたとみられるシリアの惨状を踏まえ、北朝鮮への抑止力を強化する必要性を訴えた。政府は同日午後、国家安全保障会議(NSC)の関係閣僚会合を官邸で開催。朝鮮半島付近への米国の原子力空母派遣で緊迫する北朝鮮情勢を分析、対応策を協議した。

 首相は参院外交防衛委員会で、国際社会の批判を無視して北朝鮮が核・ミサイル開発を進めていることに触れ「北朝鮮の行動を改めさせる必要がある。圧力をかけていかなければ、彼らは対応を変えていかない」と語った。米国による軍事力行使もちらつかせた強硬対応が必要との認識を示した形だ。同時に「今のまま国際社会に挑戦を続けていけば、未来がないと北朝鮮に理解させないといけない」と強調した。

 日米韓の3カ国連携に加え、北朝鮮に影響力を持つ中国との協力を図る方針を表明。北朝鮮に政策転換を促すため「国際社会がしっかり団結し、義務と責任を果たさなければならない」と指摘した。日本人拉致問題解決のため、圧力をかけながらも対話の機会を探る考えも示した。(共同)