Thursday, April 13, 2017 11:20 AM

シリア非難決議を否決 国連安保理、ロシアが拒否権

 国連安全保障理事会は12日、シリア北西部イドリブ県での化学兵器の使用を非難し、アサド政権に全面的な調査受け入れを迫る決議案を否決した。トランプ政権によるシリアへのミサイル攻撃で米国とロシアの対立が先鋭化。モスクワでの米露外相会談も不調に終わり、アサド政権の後ろ盾の常任理事国ロシアが拒否権を行使した。

 米英仏3カ国が主導した決議案について、ロシアのサフロンコフ国連次席大使は「客観的な調査をする前から(アサド政権が化学兵器を使用したと)犯人を決め付けている」と批判し、より公平な調査をすべきだと主張。調査の前に米国がアサド政権軍の空軍基地をミサイル攻撃したことは「国際的な規範に反している」と強く非難した。

 アサド大統領は13日放映されたフランスメディアとのインタビューで、化学兵器使用疑惑について「100パーセントでっち上げだ」と主張した。(共同)