Wednesday, April 19, 2017 10:16 AM

東芝、会計基準を変更か 監査法人交代、決算遅延も

 経営再建中の東芝が決算を作成する際に使用する会計基準について、現在の米国基準から日本基準への変更を検討していることが19日、分かった。作業量が膨大な米国基準をやめて準大手クラス以下の監査法人と契約できるようにする。2017年3月期決算に「適正意見」をもらう狙いがあるとみられるが、その場合、引き継ぎ作業などで決算発表が大幅に遅れ、夏ごろになる恐れもある。

 外国人株主の比率が高い上場企業は、米国基準や国際会計基準(IFRS)を採用するケースが多い。東芝は不正会計問題の発覚でIFRSへの移行を見送った。日本基準に戻せば異例の対応で、決算への投資家の信頼はさらに低下しそうだ。

 東芝は、経営破綻した米原発会社の損失処理を巡って米監査法人と対立し、16年4〜12月期決算を2度延期した。今月11日にようやく発表したが、この米監査法人と提携関係にあるPwCあらた監査法人は適正意見を出さなかった。対立は続いており、17年3月期も厳しい監査意見が予想されることから、上場維持のため監査法人の早期交代論が浮上した。(共同)