Wednesday, April 19, 2017 10:20 AM

米大統領の威信に傷? 対北朝鮮、空母位置で混乱

 北朝鮮による挑発への対抗措置としてシンガポールから朝鮮半島近海に向かったはずの米空母が、実際は遠く離れた南西の海域を航行していたことが分かり、有言実行を強調するトランプ大統領の威信に傷が付くとの声が上がっている。政権内の情報共有の在り方にも疑問符が付きかねない。

 元国務省当局者でジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」共同創設者ジョエル・ウィット氏は18日「脅しをかけても、裏打ちするものが無ければ政策は機能しない」と指摘。朝鮮半島への空母派遣宣言はこれまで実態を伴っていなかったと、トランプ氏に苦言を呈した。

 政権高官らは、シンガポールを8日に出港した空母カール・ビンソンは朝鮮半島に向かっていると説明していた。だがニューヨーク・タイムズ紙によると、一時南下してインド洋でオーストラリア海軍との合同演習に参加していた。(共同)