Tuesday, April 25, 2017 10:18 AM

電通、検察が立件へ 3支社幹部を書類送検

 広告大手、電通(東京)の違法残業事件で、検察当局が法人としての電通を立件する方針を固めたことが25日、関係者への取材で分かった。長時間労働を容認する企業体質が根付いていたことから個人の刑事責任を問うのは困難として、同日までに書類送検された本支社幹部計4人は起訴猶予とする公算が大きい。

 厚生労働省は25日、労使協定(三六協定)で決めた上限を超える残業をさせたとして労働基準法違反容疑で、法人としての電通と中部(名古屋市)、関西(大阪市)、京都(京都市)の各支社幹部3人を書類送検した。

 2015年12月に過労自殺した新入社員、高橋まつりさん=当時(24)=に違法残業させた疑いで当時の上司を既に書類送検しており、労働事件としては異例の規模の捜査は事実上終結する。書類送検を受けた名古屋、大阪、京都の各地検は事件を東京地検に移送する見通し。(共同)