Tuesday, April 25, 2017 10:20 AM

シリアとイラクを空爆 対クルド武装組織でトルコ

 トルコ軍は25日、分離独立を目指す非合法武装組織クルド労働者党(PKK)やその系列組織が拠点を置くとする隣国シリア北東部とイラク北部の山岳地帯を25日未明に空爆したと発表した。シリア人権監視団(英国)によると、シリアでは3人が死亡。イラクメディアによると、イラクでは5人が死亡した。

 両国で複数の負傷者も出た。監視団などによると、シリアの死者は地元のクルド人民兵組織、人民防衛部隊(YPG)メンバー。イラクの空爆地点は北部シンジャール付近の山地で、死者は同国北部クルド自治政府の治安部隊ペシュメルガの兵士ら。自治政府とトルコの関係は良好で、誤爆の可能性がある。

 トルコは、シリア内戦の泥沼化に乗じてシリア北部で勢力を広げたYPGをPKK傘下のテロ組織と見なす。一方、米国などは過激派組織「イスラム国」(IS)掃討に向けた有力部隊としてYPGを支援、トルコと米国の関係険悪化の要因となってきた。(共同)