Friday, July 15, 2016 5:41 PM

ナノサイズの32面体 タンパク質生け捕り可能に

 正三角形と正五角形を貼り合わせた形をした、直径8ナノメートル(ナノは10億分の1)の32面体分子を作ることに成功したと、東京大の藤田誠教授のチームが16日までに発表した。炭素や酸素など4500個以上の原子からできている。

 内部にタンパク質を生け捕りにして入れることが可能で、これまで難しかった構造分析が簡単になるという。藤田教授は「偶然ではできない構造を人工的に化学の力で作った。生命科学にも大きなインパクトがある」と話している。

 シャボン玉が自然に球状になるのと同じように、分子を構成するパーツが自発的に集まって球状の構造となろうとする性質を活用。(共同)