Wednesday, April 26, 2017 10:35 AM

築地再整備案に異論噴出 両論併記の都PT素案公表

 豊洲市場への移転問題を検証する東京都の市場問題プロジェクトチーム(PT)は26日、都庁で会合を開き、築地市場を移転せず再整備する案と豊洲移転案を両論併記した報告書の素案を公表した。築地再整備案は座長の小島敏郎弁護士らが今月公表した内容をそのまま盛り込んだが、複数の委員から「アイデアから抜け切れていない」などと実現性を疑問視する意見が相次いだ。

 築地再整備案は工費約734億円、工期を7年とし、営業を続けながら部分的に工事を進めると想定。これに対し、日本建築構造技術者協会会長の森高英夫委員は、複数回の設計や入札が必要になるとし「10年以上かかる案だ」と批判した。

 別の委員も、汚染の恐れがある築地の土壌が工事で飛散する可能性などを指摘し「ハードルが高く、非常に難しい」と疑問を呈した。(共同)