Thursday, April 27, 2017 11:01 AM

フィリピン「仲裁判断取り上げず」 ASEAN首脳会議で

 フィリピンのドゥテルテ大統領は27日、南シナ海での領有権を巡り、中国の主権主張を退けた昨年7月の仲裁裁判所の判断について「わが国と中国との2国間の問題だ」として、29日に開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で取り上げない考えを示した。首都マニラで報道陣に語った。

 フィリピンは今年のASEAN議長国で、27日からマニラで始まったASEANの一連の会合を仕切る立場。南シナ海問題は主要議題だが、議長国のトップ自らが中国に不利な判断に触れないとしたことで、中国ペースが加速する恐れもある。

 会合は27日の加盟国政府高官による高級事務レベル協議を皮切りに、28日の外相会議、29日の首脳会議と続く。北朝鮮情勢も議題となる見通し。(共同)