Friday, April 28, 2017 10:19 AM

観光業、排外主義を警戒 米以外の旅先探す動きも

 タイのバンコクで開かれた世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)の年次総会で観光関連業界の首脳らから、トランプ政権の排外主義的な政策が旅行需要に打撃を与えかねないと警戒する声が一斉に上がった。米国向けの便数を減らす航空会社が現れたり、旅行客が米以外の目的地を探したりする動きも出てきた。

 「自由貿易や国外投資、(海外)旅行といったグローバルな動きの利点は大きい」。キャメロン前英首相が基調講演でこう強調すると、会場から大きな拍手が起こった。

 背景には、トランプ政権が一部のイスラム圏諸国を対象に入国規制措置を打ち出したことへの業界の危機感がある。日本の大手旅行会社の幹部は「米政策に対する不透明感と悪いイメージで米国旅行を敬遠する動きがある」としている。(共同)