Friday, April 28, 2017 10:21 AM

「昭恵夫人に随時報告」 交渉途中、財務省前向きに

 学校法人「森友学園」の国有地払い下げ問題で、籠池泰典前理事長は28日、学園側と財務省との交渉について「安倍昭恵首相夫人に内容を電話で報告していた。経緯を随時報告し、昭恵夫人が小学校の名誉校長就任後は、業務の一環として報告を続けた」と明らかにした。籠池氏は、理由は分からないとしながらも「交渉途中で財務省側が突然前向きの姿勢になった」との認識を示した。国会内で開かれた民進党のヒアリングで述べた。

 籠池氏は、2013年9月に国有地の取得要望書を近畿財務局に提出した後の14年3月、昭恵氏と小学校建設について話した際、昭恵氏が「主人に伝えます。何かすることはありますか」と述べたと証言。その後の交渉について「名誉校長になっていただいたことで、ある時期から土地についてスピーディーに動いたのではないかと思う」とした。

 財務省が国有地取得に必要な手続きを詳細に「指南」した文書を作成し、学園側に渡していたことも判明。文書には売買契約締結までの手続きが記され、籠池氏は「近畿財務局が一式用意してくれた。土地取引がスムーズに行くと安堵した」と振り返った。(共同)