Monday, May 01, 2017 10:13 AM

レンツィ前首相、党首再選 イタリア与党、総選挙前倒しも

 イタリアの与党、民主党(中道左派)は4月30日、書記長(党首)選を行い、レンツィ前首相(42)が他の2候補を大きく引き離し再選された。レンツィ氏は次期総選挙で勝利し、首相返り咲きを狙っているとされ、来年2月の任期満了を待たずに前倒しで総選挙が実施される可能性が強まってきた。

 レンツィ氏が昨年12月の国民投票での敗北を受けて首相を辞任して以降、同氏と意見が対立する一部党員が離党して新会派を結成、民主党の支持率は低下した。書記長選で圧勝したレンツィ氏は党の再結束と支持回復を図り、6月に実施予定の地方選で手応えが得られれば、総選挙の早期実施を求める動きを強めるとの観測がある。

 レンツィ氏は政財界の古い体質からの脱皮を目指し、政治・経済改革を進めたが、強引な手法で党内の反発を招いた。30日夜「党は自分のものではないと学んだ。全く新しい物語が始まる」と自省し、「イタリアを沼地から脱出させる。一緒に前へ進もう」と支持者らに連携を呼び掛けた。(共同)