Monday, May 01, 2017 10:15 AM

自衛隊、初の米艦防護 一体化加速に懸念も

 海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」は1日午後、房総半島沖で米海軍の補給艦と合流し、安全保障関連法に基づき米軍の艦艇を守る「武器等防護」を実施した。自衛隊が安保関連法の新任務に当たるのは初。緊迫する北朝鮮情勢をにらみ、日米の連携強化をアピールする狙いがある。憲法違反との指摘もあった安保法施行から1年余り。自衛隊が日本海に入った原子力空母カール・ビンソンと訓練を共にし、米艦防護にも取り組むなど、加速する一体化への懸念もある。

 昨年3月末に施行された安保法を巡っては、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊部隊に同11月、「駆け付け警護」が付与されたが、実行されていない。米艦防護の実施で初めて実際の運用が始まった。

 いずもは海自最大の艦艇で、1日午前に横須賀基地を出港した。周辺の警戒監視などの防護活動をしながら、2日間ほど太平洋を四国沖まで航行。防護を終えた後、シンガポールの国際観艦式に参加する。(共同)