Tuesday, May 02, 2017 10:30 AM

TPP発効11月合意提案へ 日本政府、首席会合開始

 カナダのトロントで開かれる環太平洋連携協定(TPP)の首席交渉官会合で、日本政府が米国抜きの協定の早期発効に向け、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が予定される11月前半をめどに大筋合意を目指すよう提案することが2日分かった。首席会合は米国のTPP離脱後、初めてで、2日午後(日本時間3日未明)に始まる。日本は残った11カ国の結束を呼び掛けるが、各国の思惑には温度差があり、狙い通りに協議が進むかは不透明だ。

 11カ国のうち最大の経済規模の日本は、米国抜きのTPP交渉をリードしたい構え。2国間協定の交渉を求める米国の動きをけん制する狙いもあり、11カ国での早期発効をにらんだ日程を示して議論の加速を促す。

 具体的には、今月20、21日のAPEC貿易相会合とともに開かれるTPP閣僚会合で、発効に向けた具体的な手法を詰め、APEC首脳会議の際に最終的な方向性を決めることを想定している。(共同)