Tuesday, May 02, 2017 10:30 AM

政府、米艦防護の説明回避 情報開示に消極姿勢

 政府は安全保障関連法に基づき初めて実施した平時からの米艦防護について2日も公式な説明を回避し、外交・安保を巡る情報開示に消極的な政権の姿勢が顕在化した。できる限り公開すると明言していた安倍晋三首相の国会答弁との整合性が問われる。トランプ大統領との1日の日米首脳電話会談も発表されなかった。野党は、政策決定過程が検証できないのは問題だとして、国会審議で追及する構えだ。

 海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」は2日も防護対象の米補給艦とともに四国沖の太平洋に向け航行した。米艦防護の実施を命じた稲田朋美防衛相は防衛省に登庁しなかった。

 今回の米艦防護は昨年12月に政府が決定した運用指針に基づき、国家安全保障会議(NSC)の審議を経て稲田氏が判断した。だがNSC関係閣僚会合の開催後に発表される政府資料には議題として明記されていない。(共同)