Tuesday, May 02, 2017 10:31 AM

アリタリア、自力再建断念 従業員が拒否、運航は継続

 経営が悪化していたイタリア航空最大手のアリタリア航空は2日、自力再建を断念したと発表した。人員や給与の削減を柱とした経営再建案が従業員側に拒否され、資金繰りが苦しくなったとみられる。運航は予定通り続けると説明している。

 アリタリアとイタリア政府は、法的手続きに入るかなど今後の方針を協議する予定だ。欧米メディアによると、ジェンティローニ首相は、資本増強に応じるといった公的救済の可能性を否定している。政府が指名する特別管財人の管理下でスポンサーを探すか、清算手続きに入るかを選ぶ見通しだ。

 アリタリアは2008年にも経営が行き詰まった。14年にアラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空がアリタリア株の49%を取得して再建を目指したが、格安航空会社(LCC)との競争激化などで業績が回復しなかった。(共同)