Thursday, May 04, 2017 9:54 AM

世耕氏がチェルノブイリへ 廃炉作業の実態把握

 世耕弘成経済産業相は4日、ウクライナ北部のチェルノブイリ原発4号機を視察した。爆発事故から31年を経ても溶けた核燃料を取り出せず、実質的な廃炉作業に着手できていない現状や、事故後の管理体制の実態を把握し、東京電力福島第1原発の廃炉や汚染水対策、復興に向けた教訓とするのが目的。

 専門家から4号機について説明を受けた後、住民約5万人が避難を強いられ、無人の廃虚と化した「原発職員の町」プリピャチを訪問。

 4号機は日米欧などの支援で約15億ユーロ(約1800億円)の巨費を投じ、昨年11月に放射性物質の飛散を防ぐ巨大な鋼鉄製シェルターで覆われた。「石棺」と呼ばれた従来のコンクリート製の覆いは老朽化し、崩落による再汚染の恐れがあったため、安全面では大きな進展となった。(共同)