Friday, May 05, 2017 10:39 AM

森友問題で設計事務所聴取 補助金不正受給の疑い

 大阪市の学校法人「森友学園」が小学校建設を巡り、建築費が異なる3通の工事請負契約書を国などに提出した問題で、籠池泰典前理事長(64)が国の補助金を不正受給した疑いがあるとして、大阪地検特捜部が工事に関係した設計事務所の代表やスタッフから任意で事情聴取したことが5日、関係者への取材で分かった。

 特捜部は補助金適正化法違反容疑で告発状を受理しており、立件を視野に捜査を進める。小学校用地となった国有地を学園に不当に安い価格で売却し、国に損害を与えたとする財務省近畿財務局担当者に対する背任容疑の告発状も受理。既に国の関係者にも捜査協力を求めており、一連の問題の全容解明を目指す。

 3通の契約書のうち最も建築費が高かったのは、国土交通省への提出分の約23億8千万円。補助金は、国交省が木造建築技術の普及などを目的に木材を活用する事業を支援する内容で、京都市の設計事務所が見積もりに関わっていたとされる。(共同)