Friday, May 05, 2017 10:45 AM

米対日赤字9年ぶり高水準 55%増の72億4000万ドル

 米商務省が4日発表した3月のモノの貿易収支(通関ベース)によると、日本に対する赤字は前月比55.0%増の72億4000万ドル(約8200億円)だった。赤字額は2008年4月以来約9年ぶりの高水準。赤字拡大は3カ月ぶり。自動車・同部品の輸入が増えた。対中赤字も拡大した。国別赤字額で日本は2月の3位から、メキシコを抜いて中国に次ぐ2位に順位を上げた。米政府が日中に赤字縮小を促す可能性が一層高まった。

 トランプ政権は「公正な貿易」を掲げ、中国や日本などに対する貿易赤字を削減したい意向。日本に対しては農産物の輸入拡大を迫り、中国に対しては鉄鋼製品など過剰供給品を安価に輸出しないよう圧力をかけていく方針だ。

 モノの貿易赤字の4割強を占める中国に対する赤字は前月比7.0%増の245億7900万ドル。日本とともに自動車輸出が多いドイツは18.5%増の52億5500万ドルだった。(共同)