Monday, May 08, 2017 10:07 AM

遺伝子組み換え作物最高に 作付面積、16年1.8億ヘクタール

 国際的な非営利団体の国際アグリバイオ事業団(ISAAA)は8日までに、全世界での遺伝子組み換え作物の作付面積が2016年は前年比3%増の1億8510万ヘクタールだったと発表した。商業栽培が始まった1996年の109倍に達し、2年ぶりに過去最高を更新。近年伸びの目立つ途上国での作付面積が過半の54%を占めた。

 遺伝子組み換え作物は害虫や除草剤に強く、バイオ技術の普及を推進するISAAAは生産性を高める利点を強調した。一方、環境保護団体などには従来種の駆逐といった生物多様性への影響や、食品の安全性を問題視する声も出ている。

 発表によると、作付面積は96年の170万ヘクタールから14年まで毎年増加。15年は農産物価格の低下などで下落に転じたが、16年は飼料需要の高まりなどで再び上昇した。(共同)