Monday, May 08, 2017 10:12 AM

首相、改憲へ議論加速指示 自民役員会、9条改正巡り

 安倍晋三首相(自民党総裁)は8日の党役員会で、憲法9条への自衛隊明記などを掲げた自らの発言を踏まえ、党内論議を加速するよう指示した。「わが党は現実的かつ具体的な議論をリードする責任がある。それが歴史的使命だ」と述べた。これに先立つ衆院予算委員会では、野党に対して衆参両院の憲法審査会での活発な議論を求めた。民進党の蓮舫代表は反発し、次期衆院選の争点になるとの認識を示した。

 首相が2020年の改正憲法施行を目指すと3日のビデオメッセージで表明したのを受けた与野党の動きだが、自民党と民進党が改憲で合意点を見いだすのは難しい状況が改めて浮かび上がった。

 党役員会で首相は、改憲の実現には衆参両院それぞれで3分の2以上の賛同と、国民投票で過半数の賛成が必要だとした上で「党が一丸となり、本年、改憲へ歴史的一歩を踏み出したい」と決意を示した。(共同)