Tuesday, May 09, 2017 10:08 AM

帰還困難区域の消火難航 放射性物質巡りうわさも

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域になっている福島県浪江町の山林で4月29日に起きた火災は、消火活動が難航し、9日夕時点でも鎮火できていない。一方、インターネットで「放射性物質が飛散する」といったうわさが飛び交い、県は測定データを公表し「現時点で影響はない」と説明している。

 県によると、焼失面積は50ヘクタール以上とみられる。ヘリコプターでの散水と合わせて、陸上自衛隊や地元消防約300人が現場に入って活動している。しかし帰還困難区域は除染が手付かずで、長期間人が立ち入っていないため、通常の山林火災とは異なる対応を強いられている。

 隊員らは通常の作業服の下に白い防護服を着て、ゴーグルやマスクを装着。現場は水の便が悪く、水の入った袋やタンクを背負い整備されていない山道を進む。熱中症対策もあり、2時間ほどで作業を交代している。(共同)