Tuesday, May 09, 2017 10:09 AM

商工中金、不正で改善命令 問題融資の調査拡大

 経済産業省、財務省、金融庁の3省庁は9日、国の制度融資で不正が発覚した政府系金融機関の商工中金に対し業務改善命令を出した。問題となった「危機対応融資」で、書類の改ざんが全国規模で行われ、不正隠蔽があったことを重く見た。1割強にとどまっている調査を全体に広げ、不正に関与した役職員の責任明確化を含む再発防止策を求めた。

 商工中金が行政処分を受けるのは1936年の設立後初めて。6月9日までに追加調査や管理体制の整備・強化といった業務改善計画を策定し、提出する。計画の進み具合を毎月20日までに報告する。

 調査は外部の専門家などのチェックを受けて客観性を確保し、取引先に不利益が出ないよう対応を求めた。防止策が有効かどうかを確認するため経産省などが検査する。(共同)