Tuesday, May 09, 2017 5:50 PM

ドイツの北朝鮮宿泊施設閉鎖へ 大使館内、安保理制裁違反

 南ドイツ新聞電子版などは9日、核兵器やミサイルの開発を進める北朝鮮の在ベルリン大使館の敷地にある宿泊施設と会議場について、ドイツ政府が営業を禁止する方針を固めたと報じた。業者が支払う賃貸料が外貨として北朝鮮に渡っており、国連安全保障理事会の制裁決議に違反しているためだ。

 宿泊施設はベルリン中心部にある「シティホステル」。東西ドイツ統一の象徴、ブランデンブルク門など観光名所に近く、宿泊料が安いことから、観光客らに人気がある。業者が大使館の建物を2004年から賃貸し宿泊施設に改造。月額約3万8000ユーロ(約470万円)の賃貸料を北朝鮮側に支払っている。

 昨年11月の安保理制裁決議は、北朝鮮が他国で所有・賃貸する不動産の利用について外交目的を除き禁じており、ドイツは米国や韓国から繰り返し施設の閉鎖を求められてきた。ドイツ外務省高官は南ドイツ新聞などに対し「北朝鮮に対する圧力を強めなければならない。制裁を徹底的に実行に移すことが重要だ」と語った。(共同)