Wednesday, May 10, 2017 11:14 AM

独兵、前大統領暗殺計画か 極右思想、難民政策に反発

 ドイツの検察当局は9日までに、メルケル首相の寛容な難民政策を支持したガウク前大統領やマース法相の暗殺を計画したとして、ドイツ人の極右の男3人を逮捕した。ドイツのメディアによると、うち2人は連邦軍兵士で、政府内で衝撃が広がっている。

 検察当局によると、3人はガウク氏ら暗殺の標的の一覧を作成。連邦軍兵士のうち1人がシリア難民と身分を偽って保護申請をしており、当局は3人が暗殺を難民による犯行に見せかけて、国民の難民に対する警戒感をあおる計画だったとみて、計画の詳細や背後関係などを調べている。

 事件の発覚を受けドイツ政府は、連邦軍兵士の極右思想の広がりを警戒。ドイツのメディアによると、一部兵舎でナチス・ドイツ時代の兵士のヘルメットなどが展示ケースに陳列されていたことから、連邦軍は不適切だとして全兵舎の調査に着手した。(共同)