Thursday, May 11, 2017 5:49 PM

9条に「自衛軍」明記を 改憲へ中曽根元首相寄稿

 中曽根康弘元首相は11日までに、自身が会長を務めるシンクタンクの書籍(24日発売)に憲法改正を訴える論文を寄稿した。自衛隊を「自衛軍」として位置付ける憲法9条2項改正や、大災害時などの緊急事態条項の新設が柱。国連などの下で国際平和の維持や人道支援に取り組む根拠を、憲法に書き込む必要があるとも明記した。

 9条を巡って戦争放棄を定めた1項は維持。戦力不保持などを規定する2項について「他国から侵略に遭った際の自衛権と、その行使を憲法に明記する。自衛権は専守防衛であることに変わりない」などと説明した。

 9条改正に関しては、安倍晋三首相が3日の改憲を訴える会合にビデオメッセージを寄せ、9条1、2項をそのまま残した上で、自衛隊を明文化する案を示している。(共同)