Friday, May 12, 2017 10:56 AM

米携帯大手に統合提案へ ソフトバンク、再挑戦

 ソフトバンクグループが、米携帯大手TモバイルUSに対し、傘下で同業のスプリントとの経営統合に向けた協議を提案することが11日、分かった。孫正義社長は米国での大規模投資を約束してトランプ大統領から評価されている。米産業界に規制緩和の動きが出始めたことから、米規制当局の反対で見送った構想実現に改めて挑戦する。

 Tモバイルは契約者数で米業界3位、スプリントは4位に付ける。統合が実現すれば、ベライゾン・ワイヤレスとAT&Tの「2強」に匹敵する規模になる見込みだ。ソフトバンクは統合を足がかりに米国での事業規模を一気に拡大し、収益向上を目指す。

 ソフトバンクはスプリント株の約83%を保有しており、Tモバイル株の約64%を持つドイツテレコムに株式交換を軸に統合を提案するとみられる。孫氏は10日の決算発表の会見で、米携帯電話業界の再編を「積極的に検討する」と表明し、Tモバイルが「本命」と強調していた。(共同)