Monday, May 15, 2017 10:33 AM

両極地方の気象観測強化 国連、温暖化進行に伴い

 世界気象機関(WMO)は15日、北極、南極両地方で、今年半ばから気象観測強化に乗り出すと発表した。両極は地球上で最も観測体制が未整備な地域。一方で地球温暖化の進行が顕著とされ「正確な気象データの必要性が増している」(WMO高官)。WMOでは当面2年間をめどに、無人の自動気象観測所の増設などにより海氷の状態などのデータを収集、世界全体の気象予測の精度向上を目指す。

 WMOは「両極は世界の他地域の2倍の速さで気温が上昇している」と指摘。両極では近年、気象上昇に伴い海氷の溶解が進み、海氷面積が記録的に減少している。

 海氷減少は海面上昇につながり、世界の気象や気候パターンに影響を与え、洪水や干ばつなどの異常気象多発につながっているとの分析もある。(共同)