Monday, May 15, 2017 10:34 AM

北朝鮮への圧力強化要請 今月サミットで政府方針

 政府は15日、今月下旬のイタリアでの先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)に向け、北朝鮮への一層の圧力強化を各国に要請する方針を固めた。北朝鮮の核・ミサイルがもたらす脅威は、新型弾道ミサイルの発射などで「新たな段階」(安倍晋三首相)に達したとして、首脳宣言に従来よりも厳しい文言を盛り込むよう議長国イタリアに求める。

 政府高官は15日、新型弾道ミサイルを発射した北朝鮮への対応に関し「核放棄の意思は全く見られない。話し合っても無意味だ」と述べ、制裁を柱とした圧力路線を加速する考えを示した。岸田文雄外相も参院決算委員会で「国際社会と協力しながら、しっかり圧力をかけることが重要だ」と強調した。政府はイタリア南部シチリア島で26、27日に開かれるサミットを控え、こうした日本の立場への理解と協力を関係国から取り付ける構えだ。

 サミットで首相は、北朝鮮に強硬な姿勢を見せるトランプ大統領と連携し、北朝鮮核問題への関心が相対的に低いフランスやイタリアなど欧州組からの支持獲得に努める。外交筋によると、日本政府は首相とフランスのマクロン新大統領との初会談を現地で開催する方向で調整中。日米首脳会談も実施する方向だ。(共同)