Tuesday, May 16, 2017 11:09 AM

有権者ID法は無効 米最高裁、上訴受理せず

 米連邦最高裁は15日、ノースカロライナ州が投票時に有権者に本人確認(ID)を求める「有権者ID法」の上訴を受理しないことを決めた。同法を巡っては、黒人有権者の投票制限を目的とした差別的な内容だとして連邦高裁が無効の判決を出しており、高裁の判断が維持される。

 2013年に不正投票防止のため共和党のノースカロライナ州知事が成立させた有権者ID法は、投票所で免許証やパスポートなど写真付き身分証明書の提示を義務付けたが、黒人にはこうした身分証明書を所持しない人が多い。民主党支持者が多いマイノリティーの投票を抑える意図があるとの批判が出ていた。

 連邦高裁は昨年7月に無効判断を出した際、同法には「黒人を標的」にした差別的な意図があると指摘していた。(共同)