Tuesday, May 16, 2017 11:10 AM

攻撃「NSA技術が基」 MS指摘、米政府は否定

 世界各地で起きた大規模なサイバー攻撃を巡り、IT大手マイクロソフトのスミス社長兼最高法務責任者は15日までに、同社のブログで、この攻撃に使われた脆弱性を突くツールは「米国家安全保障局(NSA)から盗まれた技術が基になっている」と指摘した。米政府高官は15日、「NSAが開発したツールではない」と否定した。

 今回の攻撃では、マイクロソフトのOS「ウィンドウズ」のセキュリティー上の欠陥が利用された。スミス氏は14日のブログで、各国政府がこうした欠陥を蓄積し、外部に漏れるケースが続いているとし「米軍が(巡航ミサイル)トマホーク何発かを盗まれるシナリオ」に言及、警鐘を鳴らした。

 ボサート米大統領補佐官(国土安全保障・テロ対策担当)は15日の記者会見で、今回の攻撃に使われた技術について「犯罪者たちが作ったより大きなツールの一部だ」と説明。一方「下敷きになった脆弱性(に関する技術)の出所は、私にとってそれほど関心事ではない」と述べ、NSAからの流出技術ではないかとの問いへの直接的な答えを避けた。(共同)