Tuesday, May 16, 2017 11:10 AM

「核廃絶への流れ実感」 禁止条約会議参加の被爆者

 3月にニューヨークで開かれた核兵器禁止条約の制定交渉で被爆証言をした日本原水爆被害者団体協議会の藤森俊希事務局次長(73)=長野県茅野市=らが16日、東京都内で報告会を開き「核兵器の全面廃絶に向けた交渉が国連で行われるという、想像もしていなかった事態が起きていると実感できた」と振り返った。

 藤森さんは制定交渉初日の国連本部で「同じ地獄をどの国の誰にも絶対再現してはならない」と演説した。

 報告会では、条約制定交渉のエイレン・ホワイト議長(コスタリカ)と懇談した際、条約締結と核廃絶を訴えるため、被爆者団体が取り組んでいる「ヒバクシャ国際署名」について、議長から「たくさん集めて国連に持ってきてください」と励まされたと明かし、「議長が署名に懸けている思いを感じた」と話した。一方で、日本が不参加を表明していることに「核兵器を使うとどうなるかを一番知っている国のはずなのに、許し難い」と憤った。(共同)