Tuesday, May 16, 2017 11:12 AM

ICBMの技術進展に懸念 首相「中国の役割注目」

 安倍晋三首相は16日、東京都内で講演し、北朝鮮が14日に発射した弾道ミサイルの高度が2000キロ超に達したことに関し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に向けた技術進展に懸念を表明した。北朝鮮からの石炭輸入を停止した中国に対し「まだまだやれることはある。注目している」と圧力強化を促した。

 講演で首相は、14日の弾道ミサイルについて「(大気圏に)再突入する際の弾頭がどうなっているかを評価する実験を行ったのではないか。ICBMの技術が進んでいくことを大変懸念している」と述べた。北朝鮮による核実験が強行された場合には、追加制裁を科す新たな国連安全保障理事会決議の採択を目指す方針も重ねて示した。

 同時に、北朝鮮問題で中国が役割を果たすことにより「北朝鮮の政策を変えることができる」と訴えた。北京で経済圏構想「一帯一路」をテーマにする国際会議が開催されている最中に北朝鮮がミサイルを発射したことに触れ「(中国は)相当困惑しているだろう」と指摘。挑発行動を繰り返す北朝鮮に日中が結束して対処する必要があると強調した。(共同)