Tuesday, May 16, 2017 2:00 PM

オーストリア解散選挙へ 与野党、難民巡り対立

 オーストリアの与野党は16日、国民議会(下院)の選挙を前倒しし、10月15日に実施することで合意した。オーストリア通信が伝えた。野党が17日に議会に提案、与党も賛成する。同国では中道左派の社会民主党と中道右派の国民党が大連立を組むが、難民や経済の対策を巡り、対立を深めていた。

 オーストリアでは経済が伸び悩み、失業率が悪化。2015年に大量流入が問題となった難民対策への負担増大のほか、欧州で続くテロへの国民の不安が高まっていた。

 世論調査では、移民規制を訴える右派の自由党が支持率約3割で社民党をわずかに上回りトップ。国民党は2割余りだが、国民に最も人気があるクルツ外相(30)が近く党首に就き、巻き返すとみられる。選挙後、自由党と国民党の連立政権が発足する可能性がある。(共同)