Wednesday, May 17, 2017 10:41 AM

文書に「総理の意向」記載 民進入手、政府を追及

 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計学園(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、民進党は17日、文部科学省が国家戦略特区を担当する内閣府とのやりとりを記録したとされる文書を入手したことを明らかにした。「官邸の最高レベルが言っていること」「総理の意向だ」と記載され、民進党は、文科省や内閣府に事実関係の確認を要求。さらに「徹底的に究明していく」(榛葉賀津也参院国対委員長)と、安倍晋三首相への追及も強めていく構えだ。

 国家戦略特区を所管する山本幸三地方創生担当相は、首相の意向を文科省に伝えたか聞かれ「そんなことがあるわけない」と否定。菅義偉官房長官は17日午前の記者会見で「こんな意味不明のものについて、いちいち政府が答えることはない」と話した。取材に対し、内閣府地方創生推進事務局も同様に否定。文科省幹部は「確認中でコメントできない」と述べた。

 加計学園は国家戦略特区制度を活用し、愛媛県今治市に岡山理科大の獣医学部新設を計画。文書は、新設を巡って文科省と内閣府などのやりとりを記録した形になっているが、公文書の書式と違って箇条書きに近く、作成者は書かれていない。(共同)