Wednesday, May 17, 2017 10:41 AM

NAFTA再交渉へ始動 米通商代表、議会と協議

 ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が16日、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉へ動き始めた。17日までの2日間、与野党の議会幹部らとカナダ、メキシコへの要求事項を話し合う。レーガン政権時代にUSTR次席代表を務めた交渉経験者の登板で、トランプ政権が掲げる「米国第一主義」の通商政策が加速しそうだ。

 ライトハイザー氏は15日に通商代表に正式に就任した。議会幹部らとの協議には、ロス商務長官も同席。協議がまとまれば、トランプ大統領が月内にも再交渉の開始を議会に正式に通告する。再交渉開始の90日前までに議会に通告することを定めた米国の国内法に従い、8月下旬にも再交渉が始まる可能性がある。

 トランプ政権は再交渉で、メキシコからの自動車や電化製品の輸入を抑えるため、関税ゼロの対象とする完成品の基準を厳しくしたい考え。知的財産権の保護強化、公共事業や政府調達での一段の市場開放も要求する。(共同)